子兎『さ、30代 無職予備校生 職歴なし』
戸愚呂弟『正社員の俺の経験から見て今のお前に足りないものがある』
戸愚呂『危機感だ』
戸愚呂『お前、もしかしてまだどこか雇ってくれるとでも思っているんじゃないかね?』
左京『フ 我が社に未経験者はいらん』
コエンマ『酷過ぎる』
浦飯『が がはっ』
戸愚呂『勘違いしてないかね?』
戸愚呂『お前はただTOEIC730点という資格を持っているに過ぎない。社員にその点数を取らせようと思えば1か月で十分だということを忘れるな。』
戸愚呂『実務経験がなければ中途採用する意味がない。わかるかね?』
戸愚呂『お前ら無職達が本気を出すきっかけは何かをずっと俺は考えていた。嫉妬か?年金の恐怖か?国への怒りか? お前の今持てる最大の力を見るためなら喜んで協力するぞ』
桑原『く、狂ってやがる。奴は完全なサドだ。嗜虐心だけで奴は煽ってやがるんだ』
戸愚呂『嗜虐心?違うね。純然たる問題提起だ。社会問題を考えるのが目的だよ』
戸愚呂『煽りなどというものは相手の嫉妬をからかうだけの手段に過ぎん。このようにな。』
観客『金はあるんだけど使い道がない。ゲームくらいしか趣味がないので(笑)』
観客『!? ううっ。あああ。ヒィィィ』ぶるぶる
酎『鈴駆!!』
鈴駆『な、なんかムカついて震えてくる。』
酎『しっかりしろ。ただの自慢話だ。適当に聞き流せ! 真に受けるな!』
温子『にゃろー。言いたい放題言いやがって。タラコクチビルが!』
雪菜『温子さん。思いっきり釣られてはいけません。』
戸愚呂『言い忘れたが32歳を過ぎると中途採用でも採用困難となる。公務員になろうにも殆どの地方自治体で年齢制限に引っ掛かり、もはや派遣社員としての雇用すらも困難となる。日雇労働者としての仕事しか残るまい。ぼんやりしてていいのかね?』
戸愚呂『そろそろお誕生日も近いんだろう?』クックックッ
魁『うっ・・・』グラ
円『ハッピーバースデートゥーユー!』
観客『じょ冗談じゃねえーーーー俺、来月32歳だぜ!』
観客『いそげー』
観客『早くハロワに行くんだ!この際、派遣でもやむを得ん』
左京『何故自殺しないのかね?こんなカスみたいな人生なのに。どうせゴミ同然の命だ。安いもんだろう。』
戸愚呂『では面接を続けるか。この履歴の空白をご説明ください。』
浦飯『圧迫面接するんじゃねえええええっ』 ダンッ
戸愚呂『この程度で圧迫面接か。ゆとり学生と変わらんな。』
戸愚呂『まだまだ我慢が足りん。』 ギシギシ
浦飯『うあああああ』
戸愚呂『今まで就職活動はされなかったのですか?』
浦飯『てめぇーーーーー』
戸愚呂『他に就職活動された結果はどうでしたか? リーダーシップを発揮した体験をお聞かせ下さい。貴方を雇うことで当社にどんなメリットがありますか?』
浦飯『ぐあっ ちっ・・・くしょおお』
浦飯『答えられねえ』
戸愚呂『ふーーーもういいです。』
戸愚呂『以上で面接を終わります。結果は近日中に連絡します。本日はどうもお疲れ様でした。』
浦飯『ま 待ってくれええええええ』
戸愚呂『どうぞお気をつけてお帰りください。』
急によそよそしく丁寧になるのは不採用の印
戸愚呂『今後のご健勝、ご活躍を心よりお祈り申し上げます。』
ズギャ
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